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英検ライティングで英文が崩れる理由

9月13日
読了時間: 3分

英検のライティングを指導していると、特に高校生に多いのが、日本語で難しい内容を考えて、それをそのまま英語にしようとするケースです。


高校生ともなれば、社会問題についてある程度複雑なことを考えられます。


ところが、その内容を英語で表現できるかどうかは別の問題です。


日本語で考えた内容が高度になればなるほど、それを英語にするためには高度な語彙や表現、文法力が必要になります。


その結果、言いたいことに英語力が追いつかず、英文が不自然になったり、文法的に破綻したりしてしまいます。



「言いたいこと」を自分の英語力に合わせる


英検ライティングでは、思いついた日本語をそのまま英訳する必要はありません。


自分の英語力で表現できる内容に変えること、あるいは簡単な表現に置き換えることが大切です。


たとえば、


「公共交通機関の整備によって都市部の慢性的な交通渋滞を緩和できる」


と書きたいとしても、それを正確に英語にできなければ、


More people will use buses and trains, so there will be fewer cars on the road.


くらいまで簡単にしてしまって構いません。


英検ライティングは、難しい日本語をどこまで高度な英語に翻訳できるかを競う試験ではありません。


実際、英検のライティングは「内容・構成・語彙・文法」の観点から評価されます。


難しい英語を無理に使うより、自分が使える英語を組み合わせて、言いたいことを正確に伝えることが重要です。



難しい内容ほど、英語も崩れやすい


これは第二言語習得の研究からも説明できます。


第二言語を使うとき、私たちが一度に使える注意力や情報処理能力には限りがあります。


そのため、内容を複雑にするほど、「何を書くか」を考えることに加えて、適切な単語を探したり、文法を考えたりする負担も大きくなります。


第二言語の研究でも、こうした負荷が高くなると、文章の複雑さや正確さなどの間にトレードオフが起こることが指摘されています。


つまり、


「難しいことを考えて、それを難しい英語にする」よりも、


「言いたいことを、自分が使える英語に置き換える」


という発想が大切です。



そのために基礎的な英作文が役に立つ


ここで役立つのが、いわゆる「瞬間英作文」のような基礎的な英作文トレーニングです。


基本文型、不定詞、動名詞、比較、接続詞、関係詞などを使って英文を作る練習を繰り返し、基本的な英文の形をすぐに使えるようにしていきます。


文法問題で正解を選べることと、自分で英文を書くときにその文法を使えることは同じではありません。


基本的な英文を自分で組み立てる力が、ライティングの土台になります。



まずは「簡単で汎用性の高い英語」から


もちろん、英語力が上がってきたら、より具体的で説得力のある内容を書けるようにしていきたいところです。


ただ、内容が具体的になればなるほど、そこで必要になる語彙や表現は、そのときの主張に特有のものになりやすくなります。


さらに、英検ではさまざまなトピックが出題されます。


どんなトピックでも具体的な内容を正確な英語で書ける力を身につけるには、それなりに時間がかかります。


だからこそ、まずは簡単で汎用性の高い表現を、さまざまなトピックで正確に使えるように

する。


特に英検準2級や2級であれば、中学英語で学ぶ基本的な文法や語彙をしっかり使えるだけでも、かなり多くのことを表現できます。


そこから少しずつ使える語彙や表現を増やし、より具体的な内容を書けるようにしていけばよいのです。


「難しい英語を書く」のではなく、「言いたいことを、自分が正確に使える英語に組み立て直す」。


まずはこの力を身につけることが、英検ライティング上達の近道です。

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